末延財団グローバル比較法講座


講座の基本コンセプト

神戸大学は、外国法・比較法の研究教育に力を入れています。古くは、戦前・戦後の神戸大学外国法研究会による現代外国法典叢書(有斐閣)に代表される研究成果が公表されました。法学部・大学院法学研究科においては、継続的に英米法その他の外国法の授業が行われています。また、21世紀に入って、一層のグローバル化に対応するため、英語による教育プログラムとしてGMAP(現在のKIMAP)といった特色あるプログラムも提供してきました。
現代社会では、気候変動、移民や難民、資金洗浄、麻薬人身販売など、数多の問題が国境を越える形で生じています。こうした問題に対しては、各国の国内法のみでの対処では限界があり、条約締結やリージョナルな当局間協力枠組の構築を通じて、グローバル法が形成されることが多くなっています。この過程では、各国の国内法を出発点に、それを相互に比較し、国家間で共有可能な枠組みが模索されて、当事国に受容されていくという影響関係が見られます。
こうした状況にあっては、各国法をグローバルなレベルで比較できる視点・能力や英米法の基本的な素養を有する人材がますます重要になっていることは多言を要しません。そこで、本学では、2024年度から、公益財団法人末延財団のご寄附を得て、グローバル比較法にかかわる研究・教育の場として「末延財団グローバル比較法講座」を開設しました。本講座では、比較法学や英米法学、さらには法律英語に関する講義を用意して、法学部・大学院法学研究科の学生にグローバル比較法にかかわる学びの場を提供しています。

末延財団グローバル比較法プログラム

本講座では「末延財団グローバル比較法プログラム」と題する教育プログラムを設けています。本プログラムでは、一定の科目を履修してプログラム修了要件を充足することにより、修了認定を受け、プログラム修了を証するオープンバッジの発行を受けることができます。修了要件の詳細については下記をご覧ください。
2024年度後期から法学部におけるプログラムを開始しました。大学院法学研究科におけるプログラムは、2025年度からの開始を予定しています。
末延財団グローバル比較法プログラムに関する細則
学部教務委員会が別に指定する科目(2024年度)

公益財団法人末延財団

公益財団法人末延財団は、英米法や比較法を研究する者の奨学・育英に重点を置く公益財団法人です。詳しくはこちらを御覧ください。