研究科の歩み

日野 一成 さん

    2015年3月
    博士課程後期課程修了
    鹿児島国際大学経済学部経済学科・大学院経済学研究科准教授

    法学研究科を選んだ理由

    損害保険会社に勤務時代は、交通事故の賠償保険実務を中心に業務遂行して
    おりましたが、同実務上、自賠責保険の支払基準について、被害者保護に反する裁判所の取り扱いに対し、疑問を持っていました。同保険会社を早期退職し、保険調査会社の役員に就任したことを機に、52歳で、不法行為法の第一人者の先生に師事し、同問題を研究したく、本学の博士課程前期課程(社会人コース)に入学させて頂き、後期課程(高度専門職業人コース)修了までお世話になりました。

    在学中の研究内容

    在学中は、自賠責支払基準の問題に限らず、被害者保護に悖る問題を中心に研究しました。損害保険業界の専門誌「損害保険研究」に5本の論文を投稿しましたが、在学中はそのうち4本でした。博士論文は、「自賠法における被害者保護法制上の諸問題」として、7つの問題に対し、「自動車事故被害者救済法」という観点から考察を行いました。

    本学の良さ

    法学分野において、国内第一線の研究者を多数擁し、とりわけ、不法行為法に関し、日本を代表する先生に指導を受けることができたことです。もともと前期課程修了を目標にしていましたが、さらに後期課程に進学・修了できたことは。法学研究科の素晴らしい研究環境に加え、学生に研究意欲を高める指導教員の能力の高さのお陰と思い大変感謝しております。

    現在のキャリア

    2018年3月に前職を退職し、同年4月より鹿児島国際大学経済学部の准教授に60歳で採用されました。大学では、法学、保険論、リスクマネジメント論、大学院では保険経済学を教えています。研究は引き続き、自賠法や保険論(モラルリスク)を中心に行っておりますが、大学紀要を発表の場とし、現在まで論文を7本連続投稿しております。

    (2019年10月掲載)
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