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模 擬 投 資 仲 裁Investment Arbitration Moot

FDI模擬投資仲裁とは?What is FDI Investment Arbitration Moot?

紹介

 模擬投資仲裁とは、国際投資仲裁(ISDS: investor-State dispute settlement)を題材とした模擬仲裁(模擬裁判)です。近年、TPPなどのFTA(自由貿易協定)では投資保護・投資自由化が進められており、その一環として、投資家が投資受入国で損害を被った際に投資仲裁に訴え、損害賠償を請求するという手続が設けられています。これがISDSです。投資仲裁を想定したsituational trainingが模擬投資仲裁です。世界的には2つの大会があります。2014年から神戸大学(法学部)はFDI Moot大会(アジア・太平洋予選)に参加しています。

内容

 通常の模擬裁判と同様に、@書面(スケルトン)の提出、A弁論、の2つで構成されています(すべて英語です)。架空の事実を元にした投資紛争案件が与えられます。これに対して、申立人(Claimant 投資家側)と被申立国(Respondent 投資受入国側)に分かれて、立論を行います。アジア・太平洋予選段階では、@の書面はさほど長いものは要求されませんが、Aの弁論はかなり高度な弁論術を必要とします。弁論中に仲裁人(本当の仲裁人、大学教授、弁護士などが仲裁人役をします)から質問が投げかけられますので、これに柔軟に対応しつつ、自分の弁論を組み立てる必要があります。定められた台本を読む「模擬裁判」ではなく、即時対応型の「模擬裁判」です。

効果

・英語で書面作成を行い、弁論を行う必要がありますので、当然ながら英語力が鍛えられます。しかも、単に古典を読むのとは違い、実践的で「使える」英語力が身に付きます。逆に、ある程度「使える」英語力がないと、出場してもほとんど効果はありません。

・投資法は極めて汎用性・実践性のある法分野です。外資系企業であれば、投資家として投資受入国を訴える機会があります。仮に日本国内の官庁に就職した場合でも、今度は投資受入国として投資仲裁に関わる可能性があります。実務上も極めて重要な法分野です。海外の法律事務所では、既に次のマーケットとしての位置付けが与えられており、関心が高まっています。

・海外の学生との交流ができます。日本の中では、英語のレベルや実践的な思考を磨くには限界があります。模擬投資仲裁の大会に参加すれば、海外(主にアジア)の学生がどれほど真剣に、そして競争社会の中で勉強しているかはすぐに分かると思います。日本で時間を無為に過ごすよりは、一度でもアジアの大学生と接触して、お互いの国や学問について語り合うのは非常によい経験となります。

・模擬投資仲裁大会には、アジア各国から著名人が集まります。仲裁人、弁護人、大学教授などなど。普段、日本にいては接触すら困難な人々が一同に集まります。この機会に人脈を広げて、自分の将来のキャリアに繋げることができます。

大会

FDI Moot (Foreign Direct Investment International Arbitraion Moot)

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Frankfurt Investment Arbitration Moot Court

 神戸大学では、2014年からFDI Mootに参加しています。

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